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大岡 信著 折々のうた 岩波新書 113より 秋のうた-2
こんばんは。

大岡 信著 折々のうた 岩波新書 113より 秋のうた-2
です。

 宵(よひ)のまの 村雲づたひ 影見えて 山の端(は)めぐる 秋のいなづま
                                          伏見院

 『玉葉集』秋上。鎌倉後期、京極為兼が伏見院の命で選んだ同勅撰和歌集中、最も入集歌の多いのは、伏見院の九十三首。帝王だから多かったのではない。院は実際に当時の代表歌人だった。『玉葉集』は恋歌の数を押さえ、観察細やかで動的な叙景歌を多くして和歌伝統に新味を加えたが、雲を伝って低く移動してゆく秋の稲妻をとらえたこの歌の、一種映画的効果は、新風の魅力をよく示している。

村雲とは、群がった雲。たくさんの雲が集まって大きな雲のかたまりに見えること。とあります。
低くたれこめた雲の下を稲妻が横にはしっていく。音は小さくゴロゴロ鳴っているか、稲妻が遠ければ音は聞こえないかもしれない。そんな、静かな情景がうかびます。

(2019.11.04加筆)
Internet きごさい歳時記 5000季語の検索より:
空がひび割れるかのように走る電光のこと。空中の放電現象によるものだが、その大音響の雷が夏の季語なのに対し、稲妻が秋の季語となっているのは、稲を実らせると信じられていたからである。

なるほど音と光、両方ともダイナミックで壮大だけれども、季語として音は夏、光(視覚)は秋に分かれているのが面白い。
このサイトはNPO法人 「きごさい」が運営している。

では、また。
卵かけご飯
こんばんは。
少し前の事になりますが、9月29日 日曜日に、「卵かけご飯」を食べました。いつも秋に一度か二度、食します。今回は仕事先の社長より新鮮で美味しい卵をいただき、その卵で。

まず、ごはん茶碗の中にひとかけらバターを入れます(邪道という人がいるかもしれませんが....)。その上に温かいご飯を盛ります。
次に生卵を割って、別のうつわに醤油と混ぜ合わせます。今回の卵も黄身がオレンジ色に近く、おいしそうで期待でワクワク。
ご飯の中央をすり鉢状にほって、といた卵を注ぎます。これで出来上がり。簡単なので皆さんも似たり寄ったりではないでしょうか?期待通り、旨い卵かけご飯でした。青菜の漬物でさっぱりとして仕舞います。今度は「アゴだしつゆ」でやってみようかななどと目論んでいます。

世界中で卵を生で食するのはめずらしいとか。日本でもあとはすきやきの時ぐらいでしょうか?20代、一人暮らしをしていたとき、生卵がふるくてお腹をくだしたことがありました。ニオイとか味にあまり変化は感じられなかった。割り出した時、黄身が丸く形をとどめないのは古いですよね?秋の旬の味覚、ほかにもいろいろ楽しみですね。

では、また。


じゃりン子チエ Reloaded! (じゃりン子チエ 2その2 はるき悦巳 著)
こんばんは。

前回のじゃりン子チエ 2の紹介が途中までとなってしまいました。

今回はその2としまして、続きです。

第2巻の第七話はアントニオの息子の巻

オープニングは、何故か黒澤明監督の「用心棒」を思わせた。風吹きすさぶ旅籠のような....

因みに作者のはるき悦巳はつげ義春のファンであり、つげ義春は水木しげるのアシスタントをしていた。はるき悦巳の木の木目を丹念に描いているところは水木しげるの作画と似ている。というか好きなのだろう。

この回でまた作者はるき悦巳氏の格闘技愛が炸裂する。アントニオJrがビール瓶の首を奇声を発しながら手刀で飛ばすシーンがある。これは極真空手の大山倍達が実際にやった事へのオマージュだろう。子どもの頃だったが実際の映像を観て「スゲー!!」と思ったものである。テツも「わ~」と驚いている。

このはなしの回でチエが「猫化けや~」と何度も言う。ここ関東地方では「化け猫だ~」という。何故ひっくり返っているのか不明。関西方言なのか?ちょっと引っ掛かった言葉です。
あと、おばあはんが「カンくるうなあ こいつら」も独特な言いまわしです。

第2巻の第八話はアントンJr VS 小鉄の巻
第七話の続編である。アントニオ(父)の仇を討とうとするアントンJr。受けて立つ小鉄。仇討ちをけしかけるテツ。テツに酒を呑まされまんまとハマる百合根 光三。酒がぬけてシラフに戻った光三は
「小鉄 やめてくれ せっかく息子が帰ってきたんや こいつに・・・・・ こいつにもしものことがあったら ワシはもう・・・・・」
その言葉に小鉄はアントンJrに負けてやるのである。どつかれても、けられても、とばされてもボロボロになりながら、アントンJrを言葉でけしかけてただただやられてやるのである。
第二話に引き続きこのはなしも 泣けた。(最近涙腺がゆるくなった?)

https://blog.goo.ne.jp/coffeecup0816/e/c6418869f2fed1d5d6a7415abb8f52c3

第2巻の第九話は「ウチのお父はん」の巻
 チエが作文で賞をとってしまうはなし。因みに前話でアントンJrにやられた小鉄はあばら骨4本を骨折、胴体に木の板を巻き、ロープで縛った姿(ギブス替わり?)で登場。アントンJrと小鉄の間に深い絆が生まれている。

第2巻の第十~十二話はかけ野球の巻①~③
テツを殴って刑務所に入っていた遊興倶楽部の社員が出所して登場。自称英語を話すインテリヤクザ「地獄」の面々を相手にテツが賭け野球をやる。あろうことかチエが切り盛りする「ホルモン焼きチエ」のお店を賭けてしまう。

第十一話のとちゅうでマサルが親から買ってもらったポラロイドカメラが登場する。ボラロイドカメラはその場で印刷されてすぐ出てくる
インスタントカメラでポラロイドカメラは商品名。マジックインキとマジックのような言葉の関係です。今はない商品でなつかしい昭和のニオイがします。

おばあはんが「野球は健全娯楽のホームラン王や」と一本足打法の格好でいう。これはプロ野球殿堂入りの王貞治がお菓子の「ナボナ」のCMで「ナボナはお菓子のホームラン王です」と言っていたのを真似て描かれている。


野球の試合はテツチームの奮闘努力の甲斐あって勝利した。


前回じゃりン子チエ Reloaded! (じゃりン子チエ 2 はるき悦巳 著)の中で紹介した、
 ベッタン、ニッチン、ビーダンについて、↓下記ホームページで じゃりン子チエ第2巻の同じページを紹介されていました!

https://blog.goo.ne.jp/coffeecup0816/e/c6418869f2fed1d5d6a7415abb8f52c3

ではまた

じゃりン子チエ Reloaded! (じゃりン子チエ 2 はるき悦巳 著)
こんばんは
今日は台風20号の影響で雨ふりです。

台風18号、19号の被害に遭われた方、お見舞い申し上げます。
関連の地域の方々には、日本赤十字、ふるさと納税を通じて寄付をさせていただきました。

さて



です!

少々ネタバレありです。予め。
作者のはるき悦巳は、第一巻でわかるように映画ファンで2巻の第一話は映画の話。

この第一話は起承転結の妙、うまさがある。話の転んだ先で起死回生の着地みたいなかんじといいましょうか。話が妙なところで繋がって起承転結の「結」となる。まいた伏線が意外なところでつながるような、話の展開の妙がある。

一般的な話の展開、プロット、起承転結について。話がどんどんエスカレートしていくと面白いかというとそうでもない。作者も収拾がつかなくなって、観る方もシラケてしまったり。プロットがしっかりしていなくて、週ごとに締切りがある中で描かれた話などは、最初から起承転結を相当練っていないとその回ごとでは面白いが最終回でつじつまが合わない結果となったりする。 あと夢落ち。これは逃げかなと。夢落ちで面白かった話はあまりない。
起承転結ということでは、伏線がある。「起」「承」のあたりで伏線をはる。読者が忘れたころでそれが活きてきて「ああ、なるほどそういうことだったのか」と思わせたり。はなしによっては、伏線を投げっぱなしということもある。投げっぱなし、えさのまきっぱなし。そうなると、あれは何だったのかと。読者のモヤモヤとして残るのではなかろうか。

あとじゃりン子チエのおもしろさはジャンケンの勝ち負けのように登場人物の人間関係の強弱の妙があると思います。
テツはやくざにはめっぽう強いがチエやヨシ江はんや、おばあはんにはある面で弱い。百合根 光三(「堅気屋」のあるじ)は気弱だったり愛情こまやかだったりするが酒を呑むと無敵だ。チエはテツや家族には勝気だが、クラスメイトのマサルに対しては苦手感がある。そういう登場人物の性格や人間関係の中で、話が活き活きと動いていく。

第2巻の第二話は同居予行演習の巻
チエが奮闘するのである。作者 はるき悦巳の映画ファンぶりがまた出ていて、三島由紀夫原作(金閣寺)の映画「炎上」のはなしが出てくる。チエが子どもながらにテツとヨシ江が話やすくなるように奮闘する。話のおしまいにチエは疲れ果てて母ヨシ江のひざまくらで寝てしまう。チエの奮闘努力のかいあってテツとヨシ江の二人は自然に話をしているのである。子はかすがいを絵に描いたマンガがじゃりン子チエなのである。泣けた。

話と直接関係ないけど、チエがバスの中で大声で「あなた♪ かわりは♫ ないですか~ 毛糸のパッチをおくります~♪」と都はるみの歌をうたう。このパッチとは?

インターネットをひも解くと....(https://www.hashimotoya-maturi.com/momohiki/momohiki-32/より引用)(正しいかどうかわかりません。各自判断してください。また、知っている人は教えてください。)
股引(ももひき)とパッチの違い
股引とパッチの違いは、昔にはなく、同じものとして扱っていたこともあります。上方では、丈の長さで区別をしていました。パッチは比較的丈が長いもので、股引は丈が短いもので区別していました。見た目はほとんど変わっていないので、昔から股引とパッチの違いは長さで決まっていました。
ということで、パッチとは丈の長い股引のことでした!都はるみといい、昭和がいっぱい!

第2巻の第三話はテッちゃん同窓会の巻
テツの顔がデカくなって鬼瓦権蔵のようになる。インパクト。
作者のはるき悦巳はプロレスファンでもある。このはなしでテツが同窓生に対してプロレス技をかけまくる。逆エビがため(ストロング小林、ラッシャー木村)、ブレンバスター、コブラツイスト(アントニオ猪木)、吊り天井(グラン浜田)
(そういえば1巻で怒ったおばあはんがテツにブレンバスターやアイアンクローをかけたりしている。)

第2巻の第六話はテツの家出の巻
このはなしでテツが子供のようにはしゃいでチエに向かって「何して遊ぼかなあ」「ペッタンかな」「ペッタンでニッチン」「いやビーダンの方がおもろいかな」「バイはどうやろ」「投げ弾 投げ弾や よーし決まった!」と喋る。
.....まったくわからないのである。ペッタンはメンコ?ニッチンは1円玉程度の円形のボール紙をぶつけ合ってひっくり返すと取れる。蝋が塗ってある。ケッチンとも言った。と今は懐かしいというよりもよくわからない言葉も出てきました。
話の終わりには百合根 光三の派手なズッコケも見られます!

それと全体的に、登場人物がはでにズッコケるのである。足の裏を見せてひっくり返る。○○新喜劇のようなコテコテ感。

では また


大岡 信著 折々のうた 岩波新書 113より 秋のうた-1
こんにちは

昼間は暑い日が続きます。湿度も下がって幾分さわやかです。朝、晩、夜は涼しい。描け布団がないと風邪をひいてしまいます。



さて表題のように 折々のうた 秋のうたから紹介します。

秋の月 光さやけきもみぢ葉の おつる影さへ 見えわたるかな
                                             紀 貫之

 『後撰集』秋。「さやけみ」はさやかなので。貫之は『古今集』の代表歌人で『土佐日記』の作者。宮廷詩人の本領たる「晴(はれ)」の歌に抜群の力量を示した。物を印象的にとらえる訓練をつんでいたことは右の歌でもよくわかる。秋のさやけさは当時の歌人の好題材だったので、『古今集』には「白雲にはねうちかはしとぶかりのかずさへ見ゆる秋の夜の月」のような「よみ人しらず」の秀歌もある。

すみません、紀貫之という人を名前しか知りませんでした。大岡さんの解説にあるように『土佐日記』という作品の作者です。

男もすなる日記といふものを、女もしてみむとてするなり。それの年(承平四年)のしはすの二十日あまり一日の、戌の時に門出す そのよしいさゝか ものにかきつく ある人縣の四年五年はてゝ例のことゞも皆しをへて、.......

『土佐日記』の冒頭部分です。紀貫之は男性です。何故、女性になりすまし、『土佐日記』を書いたのか?よく分からない。おそらく平安時代、文化が成熟してくると、いろいろとはたから見ると面倒くさい事をやるいい意味での暇人が現れたのではないか?そしてそこから文化が発展していく。
げんに紀貫之の『土佐日記』のあとにくる女流文学 『蜻蛉日記』 『和泉式部日記』 『紫式部日記』 『更級日記』に影響を及ぼしたといわれている。
それと紀貫之は和歌の専門家で自分の得意な文字である仮名文字をもちいたという説もある。

 ここで松尾芭蕉が詠んだ蕉風俳諧を開くきっかけになったといわれている句を紹介します。
 
 眼前
道野辺の 木槿(むくげ)は 馬に喰われけり

眼前(ありのままを活写すること)に開眼したターニングポイントの句だそうである。(田中善信 著 「芭蕉」 かるみの境地へ より)
凡河内躬恒(おおしこうち の みつね)、 紀貫之の精神を探りこの句を詠んだとされている。
連綿と繋がっていくうたの系譜。

「さやか」ということばがよくわからないので.......
岩波 古語辞典より
さやか【亮か】サエ(冴)と同根。冷たく、くっきりしているさま。類義語アキラカは、はっきりして、限りなく見えるさま。
①よく分かるように際立って、はっきりしているさま。
②さえてくっきり見えるさま
「秋の夜の 月にかさなる 雲晴れて 光さやかに 見るよしもがな <『後撰集 三二〇』>


大岡信さんが一緒に紹介している

白雲に はねうちかはし とぶかりの かずさへ見ゆる 秋の夜の月
                                              よみ人しらず

が夏から秋になり、湿度も下がった澄んだ空気感が感じられて素晴らしいと思います。
ではまた。